肩の痛みとしびれの関係
肩をぶつけた際、同時に手がしびれるような感覚を味わったという方は、
多いのではないかと思います。
しかし、それが慢性的に起こっているものだとしたら、
その原因はどこにあるのでしょうか。
肩の痛みとしびれの原因は
普段から意識することはないかもしれませんが、皮膚の下には脂肪や筋肉、
血管、神経、骨が存在しています。
骨は、単体で動くことができません。骨を動かすためには、腱や靱帯といった、
ゴムのような動きを持つ組織と筋肉とが結びついている必要があります。
そして、これらの筋肉組織を動かすために必要なのが、神経です。
神経は、脳からの信号を受け取って筋肉を収縮させることで腕を動かします。
こうした仕組みがわかっていれば、関節の痛みと神経が密接に
関わっているものであるということは、ご理解いただけると思います。
また、筋肉や骨に与えられた、なんらかの「痛み」が刺激となり神経が刺激され、
作用として人体に顕現化されるのが「しびれ」であるということも、
同時におわかりいただけるのではないかと思います。
なお、肩そのものを取り巻く筋肉として存在しているのは、
表層にある僧帽筋、三角筋などの10種類といわれ互いに関係いています。
ちなみに、肩が痛む原因としてわかっている疾患として、
肩関節周囲炎、癒着性関節包炎、腱板断裂、石灰性腱炎などがあります。
肩の痛みとしびれの関係は
痛みもしびれも、肩から腕への神経と脳の間で交わされる
信号がもたらしているものです。
ここで一つ注意していただきたいのが、「しびれ」の定義です。
わかりやすい例で申し上げるならば、長時間の正座を行った後、
足に感じる感覚が「しびれ」です。
しかし、これは「しびれ」の一つの面でしかないのです。
「からだの全部または一部の正常な感覚が失われ、
自由がきかなくなる状態」です。
長時間の圧迫や、体の関節や骨の変形から神経を圧迫します。
整形などの病院では、首のレントゲン画像は一番よくある診断法で、
首に異常があれば首からの神経の症状でしょうとなります。
念のため早めに病院で首の画像診断がおすすめです。
異常がなければ、肩こりも慢性化すると、
手にしびれが出ることもまれにあります。
肩が動かない、腕がしびれるなどは、肩の関節や筋肉の不具合から
神経を締め付けしびれとなることもあります。
この場合は、整体療法などが有効です。
痛みもしびれも、日常生活に支障をきたすレベルともなれば、
自分がどちらを感じているのか判断がつかなくなるといわれています。
病院を受診する頃ともなれば、このレベルまで悪化してしまっているケースも
多くないでしょう。
何はともあれ、痛みとしびれを同時に感じるようであれば、
医療機関を早めに受診されることをお勧めします。