院長コラム顎関節症

噛むと片方の耳の前が痛いのは顎関節症

噛むと片方の耳の前が痛いのは顎関節症

 

顎関節症と明確に感じるのはなかなか難しいと言われています。

 

一般的に顎関節症は事故などの外傷を除けば、

「普通に生活している」状態で引き起こされることが

多いというのが原因でしょう。

・おせんべいや氷など固いものを食べるのが好き

・おいしいものを口を目一杯開けてほおばる

・顎がガクガクいうのが楽しくてついついやってしまう

 

さらに、自分が気づかない状態での顎の酷使も考えられます。

・就寝中の歯ぎしり…とまではいかない噛み締め、歯のすり合わせ

・作業中や、何かを持ち上げる、などの動作の際の無意識での強い噛み締め

 

こういう事を繰り返していくことで、顎関節症の症状がだんだんと現れてくる

可能性が高くなります。

 

実際に、顎関節症の初期の症状はまったく違う部位に違和感があることが多いのです。

・目の周りが痛い

・ほほ骨の辺りが痛い

・耳の上辺り、こめかみが痛い

・片側だけ頭が痛い

痛みの原因が分からず、鎮痛剤で抑えてしまう場合や

眼科や耳鼻咽喉科などを受診して一旦痛みが治まって

忘れてしまう場合などあるでしょう。

 

しかし、明らかに噛む時に左右どちらかだけの耳の前が痛い

と感じた時は、

顎関節症であることがほとんどだと覚えておいてください。

この痛みの時は顎関節症の症状が出ていると

判断してかまいません。

ポイントは「噛む時」「片方の耳だけ」「耳の前」です。

 

放っておくと、口が開けづらくなり

口周りの筋肉の痛みが増していきます。

出来れば口腔外科を併設している歯科医院を

受診することをおすすめします。

かかりづけの歯科医院にまずは相談してみるのもよいでしょう。

顎関節症は対処療法とマウスピースなどが主な治療になります。

鎮痛剤で痛みをまずは抑え、

気づかない強い噛み癖を矯正することは

時間をかけて行う必要性があります。

 

崩れたバランスを取り戻すことも大切になります。

 

顎関節症は普通に生活している状態で

どちらか一方の顎関節に負担がかかっているので、

それを支える鎖骨より上、首から歪んでいることがほとんどです。

肩の高さが違う、口角の高さが違う、などバランスが崩れています。

このバランスの崩れは、顎関節症専門の施術を受けることで

改善する可能性があります。

 

顎関節症だけでなく、体の歪みは日々の生活習慣に起因しています。

痛みを抑えるだけの対処療法では、根本的な改善にはなりづらく、

再発することもあり得ます。

「痛みをとる」ということと共に、

顎関節症を繰り返さないためにも「歪み」の解消は必要となると考えます。

そのためには、顎関節症に効果のある施術を受けることも治

療のひとつとして検討してみてください。