腰痛の種類別原因院長コラム

腰痛これをやったら悪くなる点

腰痛これをやったら悪くなる点

 

「腰が痛いとき、安静にし過ぎは要注意!」

 

ぎっくり腰をはじめ、腰が痛いときは

「動かさないようにして安静にする」というのが

以前は言われていました。

しかし、近年は痛みが強い場合を除き、

できるだけ通常通りの生活を送る方が良いとされています。

 

動くことで腰に痛みを感じたり、不快感がある状況では、

次のような悪循環に陥ることが考えられるからです。

 

痛みへの不安や恐れでなるべく

動かないように安静にします。

     ↓

そのような状態が続くと、

筋肉が硬くなります。

     ↓

筋肉が硬くなると、行動が制限され

新たな痛みも出たりするので、

生活が楽しめなくなります。

     ↓

うつ傾向となったり、ストレスが溜まります。

     ↓

痛みが増えたり、慢性化することも考えられます。

     ↓

痛みを避けようと、さらに動かず、

安静に過ごそうします。

 

 

もちろん急性期といわれる始めの痛みが強いときに

無理に動く必要はありません。

起き上がれない、日常の生活やかがむ動作ができない場合は、

安静にしてしばらく様子を見るのが必要です。

痛みが引いてきたらできるだけ普段通りに動いて

生活を送るようにしましょう。

 

ただし、仕事上重い荷物を持つことが多かったり、

立ちっぱなし、座りっぱなしの作業が多い場合は

注意が必要です。

 

長時間の同じ姿勢は腰に負担がかかります。

しかもその姿勢が悪いと更に

負荷がかかっていることになります。

特に猫背は要注意です。

物を拾う、持ち上げる、PC作業などで

前かがみの姿勢になる時には、

背中を丸めた猫背の姿勢となりがちです。

 

背骨を正しい「なだらかなS字カーブ」に

保つようにしましょう。

かがむときなどは、膝の屈伸を利用するように

意識すると良いですね。

 

体を支えているのは骨だけではありません。

筋肉も体を支え、正しい姿勢を作るのに

大きな役割を果たしています。

体を動かさないと、筋肉が硬くなるだけではなく、

筋力がどんどん落ちてしまいます。

このような理由からも、ある程度痛みがなくなったら

体を動かす方が良いと言われるのです。

 

 

最近では、ストレス過多も腰痛の原因と

なっていることが分かってきました。

急な環境の変化や人間関係、

仕事関連等のストレスをため込んでしまわないように、

上手にストレス発散することも大切です。

安静を心掛けて、動けずにいることも

ストレスの一因となることがあります。

 

長く安静にして動かず食事の量が普段よりも変わらないと、

消費エネルギーが減っているのに摂取エネルギーは変わらず、

体重増加の原因となる可能性があります。

 

筋肉がついての体重増加なら良いのですが、

この場合は、筋肉も落ちているのに体重が増加し、

腰への負担が高まることが考えられます。

 

このように安静にし過ぎは、腰痛を悪化させたり

長引かせたりする要因となるので、

注意が必要となります。