院長コラム頭痛

生理痛と頭痛

生理痛と頭痛

「生理痛に伴う頭痛は原因によって対処法が異なります」

一般的に生理の始まる数日前から生理中にかけて、

子宮の収縮によって起きる腰や下腹部の痛みのことを

生理痛(月経痛)と言います。

生理痛には、頭痛、胃痛、吐き気、めまい、

下痢や便秘を伴う場合もあります。

痛みではなく、腰が重い、だるい、胸が張る、

肌荒れになる、イライラするなど不快感があることも。

生理前にこれらの不調が起こる場合は、

PMS(月経目症候群)と呼ばれています。

これらの生理痛や生理と関係する

体の痛みや不調は、個人差があります。

日常生活に支障を感じる状態が続くようならば、

産婦人科の受診をお勧めします。

 

生理痛や生理に関係して起こる身体の不調には、

女性ホルモンの働きが関係するとされており、

中でも頭痛は、エストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量が

関係していると考えられています。

エストロゲンは排卵後と生理前に急減します。

そのとき血管収縮作用のある脳内物質のセロトニンも減少し、

脳内の血管が拡張することで頭痛が起こるとされています。

この生理周期の伴って起こる頭痛は、

「月経関連片頭痛」と呼ばれています。

痛みの出方としては、

ズキンズキンと波打つような痛みや

体を動かした時にガンガンと頭に響くような痛みが、

生理開始2日前くらいから

開始後3日目くらいの間に起こります。

 

つまり、月経関連片頭痛は痛みが出たら、

脳内の血行を抑えるようにすれば

痛みが軽減すると考えられます。

その方法としては、痛みのある部分を保冷剤などで冷やしたり、

こめかみを抑えたりして脳内の血流を減らすようにします。

熱い入浴や、激しい運動は片頭痛頭痛の起きている時には

避けるのが望ましいです。

 

ただし、生理時に起こる頭痛には

血管拡張とは別の原因のものもあります。

それは、生理中のストレスや疲労による

自律神経の乱れからくる緊張や筋肉の緊張が原因となるもの。

こちらは、筋肉の緊張などで血流が滞ることで

神経を刺激して起こります。

痛みを和らげるためには、入浴などで温めたり、

マッサージやストレッチで筋肉の緊張を和らげて

血流を良くすることが必要です。

 

血流過多と血流の滞りという全く逆の原因の頭痛をなりますから、

どちらが原因となっている頭痛なのかを把握して、

対処することが大切です。

 

もし、血流の滞りが原因ならば、

下腹部や腰の痛みの生理痛も

血流の滞りが原因となることがほとんどなので、

日常的に全身の血流が良くなるように心がけましょう。

入浴や定期的なストレッチなどの

運動が手軽に取り組めるのではないでしょうか。

血流が滞る原因の筋肉の緊張が、

骨格のゆがみから来ていることもあります。

ホルモンの乱れで自律神経も乱れたし

精神的なストレスが生理痛を大きくしていることもあります

その場合は接骨院や整体院などで

身体のゆがみを整えると生理痛やそれに伴う頭痛を

軽減できる可能性があります。